興信所はどこまでわかる?調べられる範囲と限界
興信所が調べられる範囲には明確な限界がある
「興信所に頼めば銀行口座の残高も犯罪歴もわかるのでは?」。こうした期待を持つ方は少なくありませんが、答えはNoです。興信所は法律で認められた範囲内でしか調査ができません。プロの調査員であっても、違法な手段は一切使えないのです。
この記事では、興信所が合法的に調べられること、法律上調べられないこと、そして状況次第で判明する「グレーゾーン」の情報を具体的に整理します。依頼前に読んでおくことで、過度な期待や業者とのミスマッチを防げます。
興信所が調べられること
以下の項目は、合法的な手段で調査が可能です。
行動・素行に関すること
- 日常の行動パターン(出退勤の時間、立ち寄り先)
- 交友関係(頻繁に会う人物の特定)
- 生活水準や生活態度
経歴・バックグラウンドに関すること
- 学歴・職歴の事実確認(関係者への聞き込みベース)
- 近隣や職場での評判
- 公開されている訴訟記録
- インターネット上の公開情報
資産に関すること(公開情報に限る)
- 不動産の登記情報(法務局で誰でも取得可能)
- 法人登記情報
不動産登記は法務局で誰でも1通600円程度で取得できます。自分でも確認可能な情報なので、興信所に依頼する前にまず自分で取得してみるのも一つの方法です。
詳しい調査の流れは素行調査とは?や身辺調査とは?をご確認ください。結婚相手について調べたい場合は結婚調査とは?も参考になります。
無料相談の前に、以下を整理しておくとスムーズです。
- 具体的に知りたい情報をリストアップする
- 対象者の基本情報(氏名・住所・勤務先)を整理する
- 調査の目的(結婚前の確認、ビジネス、個人的な不安など)を明確にする
- 予算の上限を決めておく
- 調査結果をどのように活用するか想定しておく
興信所が調べられないこと
法律やプライバシーの観点から、以下の調査は行うことができません。
戸籍・住民票の不正取得
戸籍謄本や住民票は、正当な理由なく第三者が取得することはできません。興信所も例外ではありません。
銀行口座の残高・取引履歴
預金残高や口座の取引履歴は金融機関の守秘義務により、調査不可能です。
犯罪歴の直接照会
前科・前歴の情報は非公開であり、警察や検察以外がアクセスすることはできません。ただし、報道された事件の情報はインターネット検索などで間接的に判明する場合があります。
医療情報
病院の診察記録やカルテなどは個人情報保護法により保護されています。
通信内容の傍受
電話の盗聴やメールの傍受は法律で厳しく禁じられています。
上記の違法調査を「できる」と言う業者は絶対に利用しないでください。違法行為に加担した依頼者も罰せられる可能性があります。
グレーゾーンの調査項目
以下の項目は状況によって調べられる場合と調べられない場合があります。
借金の有無
信用情報機関への直接照会はできませんが、生活実態の調査(督促状の形跡、消費者金融への出入りなど)から間接的に推測できることがあります。
離婚歴
戸籍での確認はできませんが、聞き込みや公開情報から判明するケースはあります。結婚調査で離婚歴・借金は判明する?でも詳しく解説しています。
交際関係
素行調査によって、特定の異性と頻繁に会っているかどうかは確認できます。ただし、関係の性質(友人なのか恋人なのか)まで断定することは難しいです。
グレーゾーンの情報は「確実に判明する」ものではなく「状況によっては間接的に推測できる」レベルです。調査結果だけで重大な判断を下すのではなく、他の情報と総合的に判断することが大切です。
依頼から調査完了までの流れ
興信所にどこまで調べてもらえるかを確認するための、具体的な流れを紹介します。
- 無料相談で調査可能範囲を確認:「○○を調べたい」と具体的に伝える。信頼できる事務所であれば「これは調べられます」「これは法律上調べられません」と明確に回答してくれる
- 調査計画の提案:使用する手法(聞き込み・公開情報調査・尾行など)ごとに期間と費用が明示される
- 契約・調査開始:調査計画に納得したら契約を交わす。行動調査で3〜7日、身辺調査で1〜3週間が目安
- 報告書の受け取り:「確認できた事実」「推測の域にとどまる情報」「確認できなかった項目」の3つに分類された報告書を受け取る
料金プラン別の具体的なシミュレーション
調査範囲の広さによって費用がどう変わるのか、具体例で示します。
ケース1:行動パターンだけ知りたい(素行調査)
- 調査内容:出退勤の時間・立ち寄り先・接触人物の特定
- 調査員:2名体制
- 期間:3日間(1日8時間)
- 費用:1時間1万円×8時間×3日×2名=48万円(経費込みで50万〜55万円が目安)
ケース2:経歴と評判を調べたい(身辺調査)
- 調査内容:学歴・職歴の確認+近隣の評判+家族構成
- 調査員:1〜2名
- 期間:2〜3週間
- 費用:30万〜50万円
ケース3:行動+経歴の総合調査
- 調査内容:素行調査3日+身辺調査
- 費用:60万〜80万円
| 調査タイプ | 調べられる範囲 | 費用目安 | 期間 |
|---|---|---|---|
| 素行調査のみ | 行動・交友関係 | 20万〜60万円 | 3〜7日 |
| 身辺調査のみ | 経歴・家族・評判 | 30万〜50万円 | 1〜3週間 |
| 総合調査 | 行動+経歴+評判 | 60万〜80万円 | 3〜4週間 |
よくあるトラブル事例と防ぎ方
トラブル1:「何でも調べられる」と言う業者に依頼してしまった
「戸籍も銀行口座も調べられる」と営業する業者に依頼した結果、違法な手段で得た情報を渡されたケースがあります。依頼者自身も法的責任を問われる可能性があるため、調査手法が合法かどうかを必ず確認してください。
トラブル2:調査範囲の認識にズレがあった
「借金の有無を調べてほしい」と依頼したが、信用情報への照会はできないため「借金は確認できませんでした」という結果になったケースです。依頼前に「この調査で確実にわかること」と「推測にとどまること」を明確にしておくことが重要です。
トラブル3:期待していた情報が得られず費用だけかかった
調査範囲が広すぎて費用が膨らんだが、本当に知りたかった情報は得られなかったケースです。調査目的を絞り込むことで、費用対効果の高い調査になります。
「できること」と「できないこと」を明確にする業者を選ぶ
無料相談の場で「この内容は調査できますか?」と具体的に質問してみてください。信頼できる事務所であれば、調べられる項目とそうでない項目を正直に区別して説明してくれます。逆に、何を聞いても「できます」と答える業者は、違法行為を行う可能性があるため避けてください。
興信所の選び方については興信所の選び方5つの基準、料金の目安は興信所の料金相場を参考にしてください。
まとめ
興信所は合法的な範囲内で幅広い調査が可能ですが、戸籍・銀行口座・犯罪歴・医療情報などは調べられません。依頼前に調査可能な範囲を確認し、現実的な期待値を持って相談に臨むことが大切です。おすすめの興信所を比較したい方は興信所おすすめ10選をご覧ください。
興信所がGPSを使って追跡することはできますか?
対象者の車両に無断でGPS端末を設置する行為は、不正競争防止法やストーカー規制法に抵触する可能性があるため、基本的に行いません。合法的な尾行や張り込みで行動を追跡します。
興信所にSNSアカウントの特定を依頼できますか?
公開されているSNSアカウントの調査は可能です。ただし、非公開アカウントへの不正アクセスは違法であり、対応できません。
調査前に「何が調べられるか」を確認する方法はありますか?
無料相談の段階で「この内容は調査できますか?」と具体的に質問してください。信頼できる興信所であれば、できることとできないことを正直に説明してくれます。曖昧な返答しかしない業者は避けたほうが無難です。
興信所は対象者の年収を調べられますか?
正確な年収は源泉徴収票や確定申告書の確認が必要ですが、これらは非公開情報のため興信所では調べられません。ただし、勤務先の業種・役職・生活水準・保有不動産などから、おおよその年収を推測することは可能です。
調査結果が当初の想定と異なっていた場合、追加調査は可能ですか?
はい、追加調査は可能です。ただし、別途費用がかかります。最初の調査で得られた情報をもとに、より焦点を絞った追加調査を行えるため、効率的に進められるケースが多いです。
海外にいる人物の調査は可能ですか?
大手の興信所は海外調査に対応しているケースがあります。ただし、国によって調査可能な範囲が異なり、費用も国内の2〜3倍になることが一般的です。まずは対応可否を相談してください。